東京V戦で伊東選手が貰ったイエローについての考察
ちょっと調べてみました。
この日の主審は2016年のアウェイ岡山戦にてお世話になったあの方。
公式記録で京都サンガがこの試合で貰ったイエローは3枚。
選手名(敬称略) | 警告区分 | 内容 | 時間 |
高橋 祐治 | C2 | ラフプレー | 51分 |
田中 マルクス闘莉王 | C5 | 遅延行為 | 90+4分 |
伊東 俊 | C1 | 反スポーツ的行為 | 90+6分 |
現地ではいつ出たのか??だったのでDAZNで確認。
あーこれ現地で見てたら手上げてたからもう終わりやーって1回ぬか喜びしてた時ですね。これが伊東選手へのイエローブッキングでしたか。
動画ではこのキャプションの直前に伊東選手が何やら外に向かって何かを確認する仕草を取ってる。DAZNでは確認できないが、試合の終盤で伊東選手が何やら黄色い物体をピッチ外に放り投げているのは何となく覚えている。まぁレガースなんでしょうけど、正直ゴール裏からの距離ではそれがレガースだったかは確認しようがありませんな。
この時の実況を聞いてみると
伊東に外に出るように指示
と言っているので、まぁレガース付けてこいや的な感じか。試合はこの数秒後に終わりました。
この警告に対しての内訳は、上の表内にあるように「反スポーツ的行為」。
例えば闘莉王選手のは、相手ボールになったところを、ヒールでピッチ外に蹴りだしたことによる警告で「遅延行為」。これは現地でもDAZNでもしょうがないと見えた。
しかしこの伊東選手へのイエローカードは
・イエローカードの妥当性
・反スポーツ的行為としてのブッキング
の2点において納得がいかない。
日本サッカーの競技規則を見てみると、
第4条 競技者の用具
にある
2.基本的な用具
のところにレガースについて言及されている。
競技者の靴やすね当てが偶発的に脱げてしまった場合、次にボールがアウトオブプレー になる前に、できるだけ速やかに着用させなければならない。それをする前に競技者が ボールをプレーする、または、得点をした場合、得点を認める。
https://www.jfa.jp/documents/pdf/soccer/lawsofthegame_201617.pdf
で、ここからヘッドギアとか色々書いてあって第4条の最後に
5.違反と罰則
について言及されている。
本条に関する違反があった場合、プレーが停止される必要はなく、違反した競技者は:
• 主審にフィールドから離れて用具を正すように指示される。
• 用具を正していなければ、プレーが停止した際に離れる。 用具を正す、または、取り替えるためにフィールドを離れた競技者は:
• 審判員に用具を点検されてから、復帰を認められる。
• 主審の承認を受けて初めてフィールドに復帰できる(承認はプレーが進行中でも行う ことができる)。
競技者が主審の承認無くフィールドに入った場合、その競技者は警告されなければなら ない。その警告をするために主審がプレーを停止した場合、プレーを停止したときにボー ルがあった場所から、間接フリーキックが与えられる。
https://www.jfa.jp/documents/pdf/soccer/lawsofthegame_201617.pdf
つまり用具の着脱についての警告は主審の承認無しでピッチインする行為、C7の無許可入 と言及されている。加えてまずは用具を正すためにピッチを出ることを指示されることになっている。
次に第12条。ファウルと不正の項目において具体的に反スポーツ的行為の具体例が明記されている。それによると
反スポーツ的行為に対する警告 競技者が反スポーツ的行為で警告されなければならない状況は様々である。例えば:
• 負傷を装って、またファウルをされたふりをして(シミュレーション)、主審を騙そう とする。
• プレー中、また主審の承認を得ずにゴールキーパーと入れ替わる。
• 直接フリーキックとなる反則を無謀に行う。
• 相手の大きなチャンスとなる攻撃を妨害、または阻止するためにファウルを犯す、あ るいは、ボールを手または腕で扱う。
• (その試みが成功しようとしまいと)ボールを手または腕で扱って得点をしようと試 みる、あるいは、得点を阻止しようと試みて失敗する。
• フィールドに認められないマークを描く。
• フィールドから離れる承認を得たのち、フィールドから出る途中でボールをプレーす る。
• サッカーに対してリスペクトに欠ける行為を行う。
• 競技者が競技規則の裏をかき、(フリーキックからも含め)意図的に味方のゴールキー パーに頭や胸、膝などでボールをパスする。ゴールキーパーがボールに手または腕で 触れたか否かは関係しない。
• プレー中、または再開のときに言葉で相手競技者を惑わす。
https://www.jfa.jp/documents/pdf/soccer/lawsofthegame_201617.pdf
このガイドラインを見る限り、反スポーツによる警告であれば
「レガースが外れた状態でプレーを続けた」という行為はサッカーに対してリスペクトに欠けるぞ伊東選手。
とも読めるし
「レガースが外れた状態」で誰もプレーしていいなんて言ってないぞ伊東選手。
とも読める。この辺は解釈の問題なのでどうにでもなるだろう。
やってるのは人間なので1つ1つのジャッジが機械的にかつ厳密にこの競技規則通りに裁定されているわけではないと思うが、本来あるべきであったジャッジは
・イエロー出す前に伊東選手をピッチの外へ出るように促す
のが最初のステップちゃうか?少なくともいきなりイエローを、加えて反スポーツ的行為として出してくる事案には見えない。
・イエローに対する妥当性:妥当ではない。まずは伊東選手をいったんピッチ外へ出すというステップを踏む必要があったのでは?
・反スポーツ的行為:拡大解釈が過ぎるのでは?
というわけで、今回伊東選手がもらったイエロー。もし本当にレガースが外れていたことに起因するのであれば、妥当ではないとみました。これだけ書いて全く別のことだった場合はすいません。
これ書いてる時に調べて分かったのですがサンガはいま闘莉王選手、吉野選手、染谷選手がイエローリーチ。気をつけましょう。